ワセリンについて:黄色ワセリン、白色ワセリン、プロペト、サンホワイト 種類と違い

前回ブログ(日記18:脱『脱保湿』、脱『藤澤皮膚科』しました。)にて、脱『脱保湿』=『保湿』をすることにしたと書いたのですが、その時に処方された『プロペト』(ワセリン)について調べた事を、今回は書きたいと思います。

プロペト

ワセリンとは?

保湿剤としてそのまま使ったり、薬を混ぜて使ったり、湿潤療法に使ったりと、様々な使われ方をしている『ワセリン』ですが、今までは深く考えずに使っていました。ですが、そもそも『ワセリン』って何?原料ってなんなの?と疑問に思ったので調べてみたところ、日本では日本薬局方※1において『白色ワセリン』=『石油から得た炭化水素類の混合物を脱色して精製したものである』と定義されているようです。種類大きく分けて以下の4種類に分けられます。

※1 日本薬局方=厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定めた医薬品の規格基準書

ワセリンの種類

ワセリンには大きく分けて『黄色ワセリン』『白色ワセリン』『プロペト』『サンホワイト』の4種類あり、

  • 『黄色ワセリン』を精製したものが『白色ワセリン』
  • 『白色ワセリン』を更に精製したものが『プロペト』
  • 『プロペト』を更に精製したものが『サンホワイト』

と、記載順に精製度が高くなり、不純物が少なくなっていきます。

黄色ワセリン

『黄色ワセリン』『白色ワセリン』よりも若干不純物を含む割合が高く、それらがアレルギーや刺激の原因になるそうですが、一般消費者の目には余り触れることはないようです。

白色ワセリン

日本薬局方の基準に合格したワセリンが『白色ワセリン』で、現在のワセリンは、通常この『白色ワセリン』のことを指すようです。

ちなみによく目にする『Vaseline(ヴァセリン)』は、アメリカから輸入されている白色ワセリンのことだそうです。

プロペト

『プロペト』『白色ワセリン』を更に精製し不純物を取り除いたもので、高純度・高品質なため、顔や眼球に塗る眼軟膏の基剤として使われる事が多いようで、眼科用の『ワセリン』として知られているそうです。

プロペトの『処方される薬(外用薬)の単価一覧表』はこちらに書きました!

サンホワイト

『サンホワイト』『プロペト』を更に精製し純度を高めたワセリンで、塗った後のべたつきもあまり感じません。
『白色ワセリン』『プロペト』でかゆみが出る人でも、『サンホワイト』なら大丈夫という方は多いようで、乳幼児にも使えるもののようです。
ただ『黄色ワセリン』『白色ワセリン』『プロペト』は健康保険の適用対象ですが、『サンホワイト』は対象外で健康保険は使えません。ですので他のワセリンに比べると割高になります。

結局どれがいいの?

上記の通り、『黄色ワセリン』『白色ワセリン』『プロペト』『サンホワイト』の順に純度が高くなり、それに伴い値段も高くなります。ですので質と値段のことを考慮すれば、保険適用の『プロペト』がよいのかな。となりますが、『プロペト』でもかぶれたり痒みが出てくる方は、少々お高くなっても『サンホワイト』という選択肢になるのかな。と思います。

ちなみに『プロペト』が保険適用だからといって、病院で処方してもらうのが一番安くなるかと言えば、必ずしもそうはなりません。調剤薬局では、『調剤技術料』や『薬学管理料』との名目で数百円(500円前後?)かかってきます。ですので、1,2個購入するくらいなら、市販で購入する方が安くなる場合が多いです。 →単価を計算し、以下の『ワセリンHG』と比べたところ、全ての本数で『ワセリンHG』を市販で購入する方が安いという結果になりました。(2017/11時点:5本までの単価を計算 詳細は『処方される薬(外用薬)の単価一覧表』を参照)

あとこの『ワセリンHG』というワセリンは、医薬品ではなく化粧品の扱いなのですが、『プロペト』よりも精製され高純度にされたもので、色も『サンホワイト』に近く白くて評判も高いようです。ですので、市販で医療用、化粧用と気にせず買うなら、『ワセリンHG』は良い選択肢になるんじゃないでしょうか!



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