日記18:脱『脱保湿』、脱『藤澤皮膚科』しました。にて書きましたように、脱『脱保湿』=『保湿』をすることにし、その時に処方された『プロペト』(ワセリン)について調べた事を前回書いたのですが(ワセリンについて:黄色ワセリン、白色ワセリン、プロペト、サンホワイト 種類と違い)、今回は一緒に処方された『ヘパリン類似物質』(処方されたのは外用スプレー)について書きたいと思います。
ヘパリン類似物質とは
ヘパリン類似物質とは、皮膚の乾燥を防ぎ、血行をよくする塗り薬で、皮膚のかさつき、しもやけ、角皮症などに有効なようです。また、血液が固まるのを防ぐ作用や、鬱血を改善し傷の治りをよくする作用があるので、打ち身や捻挫、血栓性静脈炎、痔核などの治療にも用いるそうです。
製品としては『ヒルドイドクリーム0.3%』『ヒルドイドソフト軟膏0.3%』『ヒルドイドローション0.3%』『ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%』 などがあります。また『ヒルドイド』のジェネリックが『ヘパリン類似物質』になります。
ちなみに『ヘパリン類似物質外用スプレー』は、旧名称『ビーソフテン』で、2015年6月に販売名変更をしたようです。『ビーソフテン』なら知ってる!という方も多いかもしれませんね。
『ヒルドイド』と『ヘパリン類似物質』の違い
先ほど記載しましたように、『ヘパリン類似物質』は『ヒルドイド』(先発医薬品)のジェネリック(後発医薬品)となります。ですので、効能効果としては基本的には同等です。ですが、含まれる添加物が違う等相違点もあり、先発医薬品と全く同じというわけではありません。
ちなみに厚生労働省からの回答は以下のようになっています。
(厚生労働省HPより)
薬価
また、薬価が先発品とジェネリックでは、だいたい2.5倍〜3倍くらい違います。
薬 品 名 | 規 格 | 薬 価 | 後 発 | メーカー |
---|---|---|---|---|
ヒルドイドソフト軟膏0.3% | g | 23.7 | – | マルホ |
ヒルドイドクリーム0.3% | g | 23.7 | – | マルホ |
ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「テイコク」 | g | 6.3 | 後発 | 帝國製薬 |
ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「日医工」 | g | 9 | 後発 | 日医工 |
ヒルドイドローション0.3% | g | 23.7 | – | マルホ |
ヘパリン類似物質ローション「ラクール」 | g | 6.3 | 後発 | ラクール |
ヘパリン類似物質ローション「YD」 | g | 9 | 後発 | 陽進堂 |
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「日医工」 | g | 16.5 | 後発 | 日医工 |
(おくすり110番より いくつかを抜粋 2017/11時点)
これは薬をもらう時にきちんと調べて行かないと、値段がだいぶ変わって来ますので、知っておいて損はないですよね。
ヘパリン類似物質の『処方される薬(外用薬)の単価一覧表』はこちらに書きました!
最近の問題点
最近、ちょうどほんとにこの1週間の間に、色々とヒルドイドについてのニュースがでてきています。参考までに産経新聞の10/30の記事を見てみると、こんな感じです。
(産経新聞より)
ようは「究極のアンチエイジングクリーム」「高級な美容液より高い美肌効果」「安い上に効果抜群」などとインターネットで多く紹介されるようになり、美容目的での使用が横行されるようになったため、医療保険の適用範囲などを決める平成30年度の診療報酬改定を前に、医療費増大にもつながる現状に「保険適用外とすべきだ」との声が上がり、議論がなされているようです。
ですので、もしかしたら『ヒルドイド』が「保険適用外」になる日がくるのかも?ですが、そんなことしたら本当にこの『ヒルドイド』が必要な方が困るだけなので「保険適用外」になるなんてことはないと信じていますが、どうなるんでしょうね。
ちなみにヒルドイドを製造販売するマルホも2017/10/18に「自己判断で治療以外の目的で使用することは、適切な効果が見込めないだけでなく思わぬ副作用が発現するリスクがある」と注意喚起したようですので、みなさんも美容のためではなく、治療のために使ってくださいね!
まとめ
上記のように、薬価は先発品とジェネリックでだいぶ変わって来ます。そして、薬価に加え、診察費や調剤料などが上乗せされますので、先発品の『ヒルドイド』は千円以上かかって来ます。また、ジェネリックでも処方される数によって全然値段がかわり、場合によっては市販薬と変わらなくなってきますので、その辺も良く調べててから、病院で診察してもらって処方してもらうか、市販で購入するかを決めた方がよいですね。
ちなみに、『成分・分量』に「ヘパリン類似物質・・・0.3g(100g中)」のように書かれているものは、だいたい【第2類医薬品】で、処方される『ヘパリン類似物質』の含有量を同じものになりますので(添加物等は製品によって変わって来ます)参考にしてください。